2015年にパリにて開催された気候変動枠組条約締約国会議(COP21)にて、パリ協定が採択されました。

この協定の採択により、全世界で脱炭素化の達成に向けた動きが加速しています。

脱炭素を達成する上では、温室効果ガス排出量の大部分を占めるエネルギー関連分野での脱炭素化は避けては通れません。

そこで注目を浴びているのが、発電時にCO2を排出しない再エネ電源の導入です。

各企業が、再エネ電気比率100%を達成することができれば、脱炭素の達成に大きく近づきます。

 

今回は、再エネ100%に取り組むイニシアチブのRE100/RE Actionについてご説明します。

是非最後までご覧ください。

 

1.RE100/RE Actionとは?

RE100やRE Actionの名前にもなっている「RE」とは、「Renewable Energy」の略で、事業活動で使用する電力を再生可能エネルギーで賄うことを指します。つまり、RE100とは使用する電力の再生可能エネルギー電源比率が100%となる状態を指します。
そして、この企業の再エネ電源比率100%の達成を目的として発足したイニシアチブがRE100RE Actionです。

RE100/RE Action共に2050年までの再エネ電気比率100%を目指して活動しており、加盟企業は再エネ100%の達成に向けた具体的な取り組みを行っています。

 

2.RE100/RE Actionの加盟条件

RE100とRE Actionでは加盟できる企業の条件が異なります。

各イニシアチブの加盟条件に関しては以下の通りです。

上記の加盟条件からもお分かりいただけるように、RE100は大企業向け、RE Actionは中小企業向けのイニシアチブとなっています。

また、RE100は全世界の企業が加盟対象となっているのに対し、RE Actionは日本国内の企業や自治体などが加盟対象となっているのも特徴の一つです。

このようなイニシアチブに加盟し、再エネ100%の達成に取り組むことは、取り組みの発信や自社のブランディングにおいて非常に効果的であると言えます。

 

3.RE100の達成方法

RE100RE Actionが目指す、再エネ電気比率100%達成のためには、再エネ発電所から再エネ電気を調達する必要があります。

代表的な再エネ電気の調達手法としては、以下の3つの手法が挙げられます。

・電力会社からの再エネ電気の購入

・環境価値の購入

・自家消費型太陽光発電の導入

 

上記の手法を複数組み合わせることによって、企業は再エネ100%の達成を目指します。

ここでは、RE Actionに加盟し再エネ100%を達成した株式会社大川印刷様の事例をご紹介させていただきます。

 

株式会社大川印刷

株式会社大川印刷様ではすでに再エネ電気比率100%を達成しております。

具体的な取り組みとして、

・自社への太陽光発電設備の導入

・電力会社からの再エネ電気の購入

・取引先・同業他社向けのセミナーや見学会の開催

などを行っています。

この会社では、自社の社屋に太陽光発電を設置し、残りの電力を出力会社からの再エネ電気の購入で賄うことで再エネ100%を達成しました。

RE100を達成した同社では、社員の意識も高まりセミナーでは従業員が講師として登壇するといった好循環が生まれています。

 

この事例のように、再エネ100%を達成することで自社内での好循環にも繋がります。

再エネ100%は単なるCSRの活動ではなく、企業の経営戦略となりつつあるのです。

 

 

4.まとめ

近年の脱炭素化の流れからも、企業においてRE100RE Actionに加盟して再エネ100%に取り組むことは企業経営において重要になります。

反対に再エネ100%に取り組まない企業には、ESGの観点から融資や投資などが受けられない可能性があります。

その為、企業として再エネ100%に取り組むことは必須事項であると言っても過言ではありません。

 

では、実際に再エネ100%に取り組むとなった場合、どの手法を選択するのがベストなのでしょうか?

ご紹介した再エネ100%達成手法の中でも、再エネ100%を目指す上で特に有効な手段となるのが、自家消費型太陽光発電の導入です。

自家消費型太陽光発電を導入することで、再エネ価値の価格に左右されることなく将来的な総調達コストを抑えて再エネ100%を達成できます。

さらに、再エネ電気を直接調達することで、外部の再エネ価値に頼らない「真のRE100」を達成することができるため、企業価値の向上にもつながります。

脱炭素に取り組む際には、RE100/RE Actionなどのイニシアチブへの加盟と併せて自家消費型太陽光発電の導入をご検討ください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。