2022
4/12
普及拡大が進むEV/EV100についてわかりやすく解説!
- 再エネ・省エネ
自動車から排出される排気ガス、動力となるガソリン(石油製品のひとつ)は地球温暖化や大気汚染の原因にもなるため、近年、問題視されています。
しかし、私たちにとって、自動車を通常生活から無くすことが難しいのが現状です。そこで近年、排気ガスを排出しなく、ガソリンも使用しない環境に優しい自動車として、EV(電気自動車)に注目が集まっています。
また、EVの導入を推進するイニシアチブとしてEV100が発足し、脱炭素化に向け世界的な取り組みを行っています。
今回は、EVについて、またEV100というイニシアチブについてご紹介します。
是非最後までご覧ください。
1.EVとは?
「EV」とは、「Electric Vehicle」の略で、電気自動車のことをいいます。
当然ながらその動力はエンジン(ガソリン)では無くモーター(電気)で、自宅や充電スタンドなどで車載バッテリーに充電を行い、モーターを動力として電動走行します。
EVではガソリンを使用しないため、走行中に二酸化炭素(CO2)を排出することなく、環境性能においてはエコカーと呼ばれるHVやPHVと比較してもトップクラスです。
また、安い夜間電力などを上手く活用して充電することで、ガソリン車よりも低いランニングコストで運用することも可能です。
2.EVを導入するメリット
EV(電気自動車)にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
ここでは、EV車に乗るメリットを4つ紹介します。
1.二酸化炭素(CO2)を排出しないので、環境に優しい
2.走行音や振動が少なく、加速もスムーズ
3.ランニングコストが安い
4.補助金・減税が適用される
二酸化炭素(CO2)を排出しないので、環境に優しい
一つ目のメリットは、二酸化炭素(CO2)を排出しないので、環境に優しいということです。EV車はガソリンの代わりに電気で走行するため、二酸化炭素(CO2)を排出しません。パリ協定の採択により、脱炭素化すなわち二酸化炭素(CO2)の排出削減が求められている昨今、CO2を排出しないという点からEVの需要が高まっています。
走行音や振動が少なく、加速もスムーズ
二つ目のメリットは、走行音や振動が少なく、加速もスムーズであるということです。ガソリン車はエンジンを稼動しなければならないため、どうしても走行音や振動が発生します。それに対し、EV(電気自動車)は、エンジンを搭載していません。バッテリーとモーターのみの走行になりますので、走行音や振動もガソリン車に比べて少なく、加速もスムーズに行えます。
ランニングコストが安い
三つ目のメリットは、ランニングコストが安いということです。ガソリンの代わりに電気で走行することから、必要になるコストは電気代のみです。仮に同じ距離をガソリン車とEVとが走行した場合、ガソリン代よりも電気代のほうが安くなる可能性が高いです。また、充電用コンセントやスタンドを所有しているのであれば、深夜料金が割安になっている電気料金プランに切り替えて深夜のみ充電するようにすれば、更に電気代が安くできるでしょう。
補助金・減税が適用される
四つ目のメリットは、補助金・減税が適用されるということです。電気自動車を購入する場合、日本では補助金・減税が適用されます。この補助金・減税には様々な種類があり、車種やお住まいの自治体によって条件が多少異なります。また国の補助金と自治体の補助金は重複して申請できる場合もあります。
つまり、定価よりもずっと安く購入することができますのでお得です。
以上がEVに乗るメリットであり、環境貢献だけでなく今であればお得に導入できる点などからも、EVは注目を集めています。
3.EV100について
上記のように導入のメリットがたくさんあるEVですが、EVの導入を推進するイニチアチブとしてEV100があります。
EV100は、企業による電気自動車の使用や環境整備促進を目指す国際イニシアチブとして2017年9月に発足されました。
EV100は、企業の消費電力における再生可能エネルギー比率100%を目指すRE100を主宰する国際環境NPOのThe Climate Groupが主催しており、企業には2030年までに下記のうち少なくとも一つにコミットすることが求められます。
■ 企業が直接保有またはリース保有する車両の電化
■ サービス契約に電気自動車の使用に関する規約を設ける
■ 関連するすべての施設内に電気自動車用充電設備の設置、また従業員の電気自動車利用の推進
■ 関連するすべての施設内に電気自動車用充電設備の設置、また顧客の電気自動車採用の推奨
日本において、EV100の加盟数は2022年4月現在7社とRE100の66社に比べると多くはありませんが、企業が脱炭素化を達成するためには車から排出されるCO2の削減は必須であり、今後さらに加盟数が増加することが予測されます。
4.EVは蓄電池としても利用できる!
CO2を排出しないということで、注目を集めるEVですが蓄電池としても活用することが可能です。近年の脱炭素化の流れにより、発電時にCO2を排出しない再生可能エネルギーが普及拡大しています。そのような中、再生可能エネルギー100%を達成するには、太陽光発電が発電しない夜間に備え、昼間に発電した再エネ電気を貯めておく必要があります。
そこで役立つのが、蓄電池であり蓄電池としての側面を持つEVです。
EVを導入することで、昼間に貯めた再エネ電気を夜間に使用することができるだけではなく、不要な時は車の動力として使用することができます。
また、災害に備えたBCPとしても活用できるEVは、自家消費型太陽光発電とセットで導入することで電力を自給自足することができます。
是非皆様も、自家消費型太陽光発電とセットでのEVの導入、またEV100への加盟をご検討ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。