2022
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SBTとは?わかりやすく解説!
- 再エネ・省エネ
皆さま、こんにちは!
2015年にパリにて開催された気候変動枠組条約締約国会議(COP21)にて、パリ協定が採択されました。
この協定の採択により、全世界で脱炭素化の達成に向けた動きが加速しています。
また、脱炭素化の流れの加速に合わせて、イニシアチブと呼ばれる脱炭素への取り組みに先進的な企業の団体が発足しており、脱炭素化に向けた取り組みを行っています
今回は、脱炭素に取り組むイニシアチブの一つであるSBTについてご説明します。
是非最後までご覧ください。
SBTとは?
SBTとは「Science Based Targets」の略であり、パリ協定で設定された気温上昇の基準である「2℃に抑え、1.5℃に抑えることを目指す」ことを目的に発足したイニシアチブです。気温上昇を抑えるためには、気温上昇の原因となる温室効果ガスを削減する必要があります。
そのため、本イニシアチブでは自社の温室効果ガスからサプライチェーンの温室効果ガスまで、さまざまな分野での温室効果ガス削減に取り組んでいます。
SBTに加盟する企業は5年~15年先を目標年に設定し、温室効果ガスの削減に取り組みます。
2021年11月現在、139社がSBTに加盟しており、温室効果ガスの削減に取り組んでいます。
SBTで取り組むべきこと
先程も述べた通り、SBTでは温室効果ガスの削減に取り組みます。
削減する温室効果ガスは、「Scope1」「Scope2」「Scope3」と排出の方法によって3種類に分けられており、図で示したものが以下の通りです。
引用:環境省「サプライチェーン排出量算定をはじめる方へ」
Scope1
Scope1は自社内で直接排出する温室効果ガスの排出量を指します。具体的には、社内の焼却炉から排出される温室効果ガスなどです。また、ガソリン自動車の使用による温室効果ガスの排出もこれに該当します。
Scpoe2
Scope2は自社で使用するエネルギーにおいて間接排出する温室効果ガスの排出量を指します。Scope2に該当する部分の多くは、社外で発電して購入している電気です。電力会社が火力発電所で発電した際に排出する温室効果ガスなどが該当します。
Scope3
Scope3は自社のサプライチェーンにおける温室効果ガスの排出量であり、事業者の原料調達・製造・物流・販売・廃棄など一連の流れ全体で発生する温室効果ガスの排出量のことを指します。Scope3では、排出源がそれぞれ異なるため、それらを15のカテゴリーに分類しています。
引用:環境省「サプライチェーン排出量算定をはじめる方へ」
SBTへ加盟した企業は、これらScope1・2・3における温室効果ガスの排出量削減に取り組まなければなりません。
SBTの加盟条件
SBTに加盟する条件は、中小企業と大企業で異なります。
それぞれの加盟条件は以下の通りとなっています。
引用:環境省「SBTの認定基準」
加盟条件における大きな違いは2つ存在します。
削減対象範囲
中小企業では温室効果ガスの削減対象範囲はScope1・Scope2のみとなっています。
大企業においては、Scope3の排出量が全体の排出割合の40%を超えない場合は、中小企業と同様にScope1とScope2が削減対象範囲ですが、40%を超える場合にはScope3も削減対象範囲となります
承認までのプロセス
中小企業では加盟申請後、自動的に承認されSBTのWebサイトに掲載されます。一方、大企業では加盟申請後、事務局による審査が行われ、それを通過することでSBTへの加盟が承認されます。
上記のようにSBTでは企業規模ごとに加盟条件が異なっており、特に中小企業には加盟しやすい条件設定となっております。
企業が温室効果ガス削減のために取り組むべきこと
これから企業がSBTにおいて温室効果ガスを削減するためには、まずScope1・2の排出量を削減していくことが重要です。
Scope1・2は中小企業・大企業を問わず削減が必要な分野です。加えて、Scope1・2の排出量削減は自社で取り組みを完結できる為、取り組みやすい分野でもあります。
では、それぞれの分野で具体的にどのような手法を取るべきなのでしょうか?
Scope1
Scope1での「自社の温室効果ガスの直接排出」を削減するためには、まずEV車の導入がおすすめです。
EV車の導入は、大きな設備更新等は不要なうえ様々な業種に対応する温室効果ガス削減手法であると言えます。また、EV車は非常には蓄電池としても活用することができるため、企業のBCP対策を兼ねることができるのもメリットの一つです。
Scope2
Scope2での「自社の温室効果ガスの間接排出」を削減するためには再生可能エネルギーの導入がおすすめです。
中でも、一番のオススメは、自家消費型太陽光発電の導入です。
自家消費型太陽光発電の導入は脱炭素への取り組みとしてメジャーな手段であり、自家消費型太陽光発電には脱炭素の取り組みとして以外でも、BCP対策や電気代削減など様々なメリットがあります。また、太陽光発電で発電した電気をEV車に蓄電できるという点で、EV車との相性も非常に良いと言えます。
ぜひ、SBTへの加盟を通した脱炭素化およびEV車や自家消費型太陽光発電の導入をご検討ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。